即日噛める即時荷重インプラントとは？

従来のインプラント埋入手術には1回法や2回法があり、どちらの方法でもインプラント体と骨が一体化（オッセオインテグレーション）してから仮歯を入れるため、歯のない状態が3~6カ月あります。しかし即時荷重インプラントはすぐに仮歯を入れることができます。ここでは、そんな即時荷重インプラントについて詳しく紹介します。

即時荷重インプラントについて

即時荷重インプラントは、その名の通り、インプラント体を埋入して即、仮歯を装着する方法です。以前は、オッセオインテグレーションが得られない状態での仮歯の装着は、危険視されていました。しかし、骨密度や顎の骨の形状などの状態が良好な場合には、きちんと計算された荷重をかけても問題がないということがわかってきました。
細かく計算された荷重を守るため、仮歯を装着後、週間、月間単位で食べるものの固さに対する制限があります。無理な荷重がかからないよう計算されているので、きちんと守りましょう。
以下、即時荷重インプラントのメリットとデメリットについてまとめています。

メリット

即時荷重インプラントの大きなメリットは、その日のうちに仮歯を装着することで、柔らかいものであれば食事ができるという点です。また、長期間、歯のない状態が続くという事態を回避できるのも魅力です。特に口を開けたときにどうしても見えてしまう前歯の部分は、仮歯があるこ
とで心理的負担が少なくなります。＜ 従来の方法では、インプラント埋入のために歯肉を切開、縫合し、上部構造の装着の際にも再度切開するので身体への負担が大きいですが、即時荷重では手術は1度で済ませられるので、負担が軽減されます。

デメリット

即時荷重は、インプラント体と骨が一体化する期間を待たずに仮歯を入れる方法です。行うためには、顎の骨がしっかりとしている、骨量、骨密度が多いなど条件があります。 また、１回法や2回法で行うよりも安定感に欠け、インプラントのぐらつきや抜けが生じる可能性があります。手術後の食事においての固さ制限など術後3~4週間の細心の注意を払う必要があります。無理をすると仮歯がずれたり、欠けたりするなどのリスクがあります。
他のインプラント手術と比較して、適用条件の見極めや高度な処置が必要な即時荷重インプラントに対応しているクリニックは少ないので、探すのが難しいのもデメリットの1つと言えるでしょう。

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即時荷重インプラントの流れ

即時荷重インプラントの流れは、通常のインプラントとほとんど変わりません。まず、カウンセリングや精密検査で、顎骨の状態を調べます。骨量などもわかるので、即時荷重を希望する場合はこのときに相談しましょう。丁寧な問診や、可能であれば即時荷重インプラント埋入の計画を立てていきます。
手術時は麻酔を行って歯ぐきを切開し、インプラントの本体を埋め込みます。フラップレスという方法で切開せずに埋め込む方法もあります。 インプラント体がしっかりと固定されたことを確認してから仮歯を装着し、噛み合わせなどを調整していきます。

まとめ

見えやすい部分だからすぐにでも仮歯を入れたい、何度も切開する手術は不安と感じている方や時間はかけたくない、という方にとって、手軽にインプラント治療が受けられる即時荷重インプラントはメリットが多い治療です。インプラントのリスクを軽減するためにも、即時荷重インプラントに対応してくれるクリニックで相談し、医師の指示に従うことが大切です。

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