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インプラントに興味を持つ方が増えていますが、まだまだ「高そう」「痛そう」「失敗が心配」というイメージがあるようです。そんなインプラントのメリットやデメリットについてまとめましたので、治療を検討中の方はぜひ参考にしてください。
インプラントは、虫歯や歯周病、事故などで歯を失った場合に行われる治療のひとつです。ただし、通常の歯科治療の延長上にある昔ながらの入れ歯やブリッジに比べ、手術が必要な治療ということで不安を感じる人もいます。また、インプラント治療の黎明期には、未熟な医師が引き起こした医療事故も話題になり、「インプラントは怖い治療」という噂を鵜呑みにして、治療に踏み切れない人もいるようです。
2019年の1月に国民生活センターが行なった調査では、インプラント治療経験者にインプラント手術について満足度を尋ねたところ、「満足」「どちらかと言えば満足」と答えた人は約85%にも上っています。
同じく歯を失った際の治療法である入れ歯やブリッジと比べても、他の健康な歯を削らず自分の歯のようにしっかり噛めるという使用感や、まるで自分の歯のような見た目においても、インプラントの満足度は高いという結果になっています。
2023年3月に、インプラント治療を受けたことがある方77名に対して独自に実施したアンケート調査結果を紹介します。
半分以上の方が、先生に対する信頼や実績を重視すると回答。
「非常に満足」「やや満足」と感じていると回答した方が80%以上を占める結果に。
「歯が綺麗に見えるようになった」「歯の手入れが楽になった」「よく噛めるようになった」と感じている方が多くいらっしゃいました。
満足していないと感じる点については、「費用が高い」が圧倒的に多く、「先生の対応」や「再治療の発生」に不満を感じている方がいる結果に。
鎌倉市でインプラント治療をする場合、最も安い医院で歯1本が30万円弱、最も高い医院では45万円です(2019年11月調査時点、編集チーム調べ)。難症例やオプションなどが加算されることもありますが、歯1本をインプラントする場合は、30~40万円程を予算しておくと良いでしょう。
インプラントの埋め込み手術では、基本的に局所麻酔を行います。神経の除去など通常の歯科治療でも行われる麻酔で、痛みはほとんど感じません。しかし、歯医者自体に苦手意識があったり、治療への不安感が強い人には、鎮静効果のある薬でリラックスさせ、眠ったような状態で手術を行う方法があります。
治療の副作用やリスクとしては、腫れ・術後の痛みなどがありますが、処方される鎮痛剤や抗生剤で対処することが可能です。
インプラント周囲炎や金属アレルギー、持病がある場合には合併症の可能性もあるので、事前にしっかり相談しておきましょう。
インプラント治療の痛み・リスク・副作用についてもっと詳しく知る
インプラントの治療には1回法と2回法があります。数字はあくまで手術の回数であり、カウンセリングや検査を含めた通院回数は5~10回程度かかると考えておきましょう。
1回法では、インプラント体の埋め込みと義歯の装着の2回で手術が終了し、その期間は2~3カ月ほどです。2回法は、インプラント体の埋め込み・アバットメント(インプラント体と義歯をつなぐパーツ)の装着・義歯の装着の3回の手術が必要で、その期間はダウンタイムも含めて3~6カ月程度かかると思っておきましょう。
1回法・2回法ともに、手術後1年は術後の状態をチェックするために数回通院し、その後は定期的なメンテナンスになります。
糖尿病、高血圧、貧血、骨粗しょう症、精神障害を持っていると、一般的にはインプラントはできないと言われています。また、日本人は、欧米人に比べて、インプラントをするための顎の骨の厚みが足りなかったり、密度が足りないことが少なくないようです。「あなたの状態ではインプラントができない」と断られることもあるようですが、こうした難症例であっても、技術を持った医師がいたり、設備が整ったクリニックの場合は、治療できることがあります。インプラント治療に力を入れていたり、実績の多いクリニックに相談することをおすすめします。
インプラント治療の年齢制限は原則20歳以上となっています。18歳からでも治療を受けられるクリニックもありますが、10代でインプラント治療を受ける場合、骨の成長に伴うさまざまなリスクがあるため注意が必要です。具体的には噛み合わせがおかしくなったり、顔にゆがみが起きてしまったりする可能性があります。
またインプラント治療は年齢制限に上限は設けられていませんが、高齢になるとさまざまなリスクが考えられるため注意しなくてはいけません。
10代または高齢の方でインプラント治療を考えている場合は、歯科医とよく相談しながら慎重に治療を進める必要があるでしょう。
インプラントが選択できない場合の代替治療としては、ブリッジや入れ歯、歯牙移植などの選択肢があります。
ブリッジは接着剤で自分の歯に固定するためしっかり噛めますが、支えとなる歯は健康でも削らなければなりません。入れ歯は保険適用になるものを選択できれば費用負担が小さいものの、審美性の問題があります。歯牙移植については親知らずなどの歯を移植する方法で歯根膜があるのはメリットですが、難易度の高い治療法です。
それぞれの方法には、異なるメリットとデメリットがあるので、よく確認したうえで自分に適した方法を選択するようにしましょう。
インプラント治療ができないときの代替治療についてもっと詳しく知る
老後の生活を考えたインプラント治療を若いうちから始めませんか。入れ歯をすれば問題なく食事できると考えている方も多いかもしれませんが、入れ歯にはさまざまなデメリット・リスクがあります。
例えば入れ歯の管理がずさんになり不衛生な状態で使用すると、繁殖した細菌が原因となって誤嚥性肺炎を引き起こす恐れがあります。それだけでなく、部分入れ歯の場合はまるごと誤嚥してしまうことも。インプラントであればこのようなリスクはありません。
インプラント治療のメリット・デメリットや注意点を確認し、老後の生活を考えたインプラント治療を検討してみてください。
インプラントを製造販売しているメーカーは、国内・海外を含めて100以上あります。実際に日本で取り扱っているインプラントは30種類程度で、メーカーによって規格や素材が異なります。インプラントの治療を検討する際は、メーカーごとの特徴を知っておくと、歯科医院選びがしやすくなるはずです。
インプラントのメーカーごとの違いやインプラントの製造販売を行っている国内・海外の主要メーカーについて知っておきましょう。
インプラント手術後のトラブルの1つである腫れは術後3~4日続き、約1~2週間で元通りになるといわれています。(個人差があります)腫れを長引かせないための対処法や、術後の生活で気を付けるべきこと、インプラントを長持ちさせるセルフケアなども知っておきましょう。
インプラント治療は高額な費用がかかる自費診療ですので、費用面を理由に諦めてしまう方も多いのではないでしょうか。手元にまとまったお金がなくても、デンタルローンを利用することで治療が受けられる可能性があります。
インプラント治療にも利用できるデンタルローンについてもっと詳しく知る
インプラント手術後はお酒を控えることが望ましいとされていますが、こちらの記事ではその理由と、いつから飲酒していいのかといった点を解説しています。普段からお酒を飲む習慣があり、インプラント手術を検討されている方はチェックしておきたいポイントです。
歯が無いと目立つ部分のインプラントや、何度も切開するのが不安という方におすすめの方法として即時荷重インプラントがあります。インプラント埋入後すぐに仮歯を装着することでその日のうちに食事ができる、歯のない期間が無いといったメリットがあります。
インプラント手術後、コーヒーは直接影響が出てしまうことはないため基本的には問題ありません。しかし、手術の直後に刺激物を摂取すると感染の危険性が上がってしまったり傷口が治りにくくなってしまったりするリスクを伴うため、手術後数日間は控えるのが望ましいです。
タバコを吸うと傷が治りにくくなったりインプラントが定着しにくくなったりするリスクが増えるため、節煙や禁煙を目指すようにしましょう。
インプラント手術後のコーヒー・タバコについてもっと詳しく知る
抜歯即時や即時荷重のように、身体に負担がかかりやすい手術後も平気な場合、すぐに仕事に戻れる可能性もあります。しかしインプラント手術は時間がかかる処置であり、出血や痛みを伴うため無理は禁物です。
手術に要する時間や治療期間も個人差があるため、仕事に戻れるタイミングは仕事内容や患者様の回復状態によって異なるので、医師に確認しておきましょう。
インプラントが不自然に見える原因には、あごの骨の量が足りない、精密検査不足などの原因があります。その対処方法としては、インプラント治療の前に事前に確認することが大切。そのポイントを詳しく解説しています。
インプラントが不自然にならない対処法についてもっと詳しく知る
オールオン4は、4本のインプラントで全歯列を支える治療です。この方法により、手術の負担が軽減され、患者さんの身体的な負担が軽減されます。また、埋入するインプラント体も少ないため、費用も抑えることができています。
負担と費用を抑えることができる?オールオン4とはについてもっと詳しく知る
インプラントのカウンセリングでは、全体的なことも説明がありますが、より、具体的に項目別に説明してくれる場合も多いです。口の中を診察して現状を教えてくれたり、治療の選択肢や費用や期間についても説明があります。
インプラントのカウンセリングでわかることは?についてもっと詳しく知る
インプラント治療は専門的な治療であり、一般の方には内容もわかりにくい部分があります。そのような場合には、ほかのクリニックで意見を聞くセカンドオピニオンという方法もあります。この記事ではセカンドオピニオンについて、詳しく解説しています。
インプラント治療のセカンドオピニオンについてもっと詳しく知る
インプラント治療の後は、お口の中が健康になっているはずなので、口臭についてあまり気にしていない方が多いと思います。しかし、インプラント治療後に、治療の前よりも口臭がするようになったという事例もあります。その原因は、主にメンテナンス不足。どのようなときに口臭が発生してしまうのか、詳しく解説していきます。
インプラント治療では必ず外科手術がおこなわれます。ただ、その外科手術の術式はいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。今回ご紹介するのは、「サージカルガイド」というものを使用した手術です。サージカルガイドはマウスピースのような器具で、患者さんの歯列に装着して手術をおこないます。このような手術を「ガイデットサージェリー」と呼ぶこともあります。
インプラント手術を精密に行うためのサージカルガイドについてもっと詳しく知る
インプラントは顎に人工歯根を埋入した固定式の人工歯です。そのインプラントを覆い被すような総入れ歯をインプラントオーバーデンチャーといいます。取外し可能な総入れ歯です。汎用性が高く、部分入れ歯にも適用できます。この記事ではインプラントオーバーデンチャーについて、詳しく解説しています。
糖尿病は全身疾患であり、外科手術を伴うインプラント治療にも影響を与えます。しかし、インプラント治療が受けられないわけではありません。血糖値の管理などが十分であれば治療が可能なことも多いです。今回は糖尿病とインプラント治療について解説していきましょう。
インプラント治療は歯肉を切開したり、骨を削ったりする手術があるため、不安や恐怖を感じる方も多いと思います。本記事では、不安や恐怖を低減する「静脈内鎮静法」という方法について解説していきます。
インプラント治療は、噛む力の回復や審美的な美しさを提供し、自然な見た目をもたらします。しかし、食べ物が挟まりやすくなった、と感じることがあるかもしれません。これはインプラントが原因のこともありますし、他のお口の中の状況が原因のことも考えられます。本記事ではそれぞれの原因を解説しています。
インプラント治療は基本的に自由診療となり、健康保険は適用されません。しかし、2012年4月から、ある一定の条件のみについて健康保険が適用されるようになりました。本記事ではどのようなケースが適用されるのかを解説しています。
インプラントが保険診療になる条件とは?についてもっと詳しく知る
歯ぎしりは無意識にしていることも多く、家族などに指摘されてはじめて自覚することもあります。しかし、無意識に顎や歯、そしてインプラントにも負担をかけるケースがあります。本記事では歯ぎしりの原因とナイトガードの必要性を解説しています。
歯ぎしりからインプラントを守るナイトガードについてについてもっと詳しく知る
インプラントでは、治療後のメンテナンスなどが非常に重要になります。しかし、転勤や引っ越しで治療を受けた歯科クリニックに行けなくなってしまうことも考えられます。本記事ではクリニックを転院する場合の流れなどを解説しています。
インプラント治療後に転勤・引っ越しになったら?についてもっと詳しく知る
神経損傷は、インプラント手術後に起こる重大なトラブルのひとつです。神経損傷はトラブル後の治療で症状が改善しにくいと言われています。神経損傷とは?神経損傷が起こる場所や原因、どのような症状が起きるのかなど、神経損傷についてまとめました。
インプラント治療は外科手術を伴いますので、術後にトラブルが発生することもあります。その一つとして、「膿」が出てしまうというトラブルがあります。放置しておくと炎症が悪化してインプラントが機能しなくなる可能性もありますので、正しい知識を身に着けておく必要があります。
インプラント治療後に「膿」が出たら?についてもっと詳しく知る
以前は抜歯した後には治癒を待ってからインプラント手術をおこなっていました。しかし、近年、抜歯をした直後に抜歯窩(ばっしか:抜歯したあとの穴)を利用してインプラントを埋入する手術方法が普及し始めています。それが「抜歯即時インプラント」と呼ばれる治療方法です。
インプラントは人工の歯であることから虫歯になることはありませんが、しっかりとケアをしないとインプラント周囲炎と呼ばれるトラブルが発生することがあります。そのため、正しいケア方法について知り、日々行っていくことが大切です。
歯周病がある場合には、基本的にそのままではインプラント治療が実施できません。それは、歯周病があるままインプラント治療をしてしまうと、インプラントの寿命が短くなってしまうからです。歯周病がある場合は、治療をしてからインプラント治療を実施します。
インプラント治療を希望している方の中には、金属アレルギーがあり、治療を躊躇しているケースもあると思います。しかし、インプラント治療で使用されるチタンは、金属の中でも生体親和性が高く金属アレルギーを起こしにくいことで知られています。
インプラント治療を受ける場合、高血圧の持病がある方は、慎重に進めなければいけません。術中に血圧が上がってしまう可能性があるほか、術後に処方される痛み止めや抗生物質と高血圧治療薬との相性が悪いことがあるからです。インプラント治療を受ける場合、高血圧で受診している医師へ確認することが重要です。
インプラント治療を受ける際に、貧血の持病のある方は注意しなければなりません。傷の治りが遅くなる・感染症のリスクがあるといわれています。貧血と診断されていたとしても、インプラント治療を受けたい場合、主治医と歯科医師が連携しながら治療法を決定するのが大切です。
糖尿病の既往があったとしても、それほど重度ではなければ、治療を受けられるケースがあります。しかし、重度の糖尿病の場合、リスクがさらに上がるため、インプラント治療を断られる可能性があります。治療を希望する場合、糖尿病の主治医から許可を得るのはもちろん、血糖値のコントロールをしっかりと行うことが大切です。
【インプラント治療について】
インプラント治療とは虫歯や歯周病、事故などによって歯を失った場合に行われる治療の一つ。歯を失った箇所に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、歯を補う治療法です。一部の症例を除いて、原則保険が適用されない治療方法のため、クリニックによって費用が異なります。詳細は各クリニックへお問い合わせください。
【インプラント治療の機器について】
治療に使用するインプラント機器は、各クリニックによって厚生労働省・未承認の器具を用いることがございます。クリニックによって治療に用いる器具は異なりますので、医師に直接ご確認をお願い致します。
【インプラント治療の費用と期間】
インプラント治療は、一般的に1本25~45万円、期間は6ヶ月~12ヶ月程度と言われています。症状や埋入位置、歯科医院によって費用・期間ともに変動します。
【治療のリスク・副作用】
インプラント周囲炎や、金属部品に対する金属アレルギーが起こる恐れがあり、治療にはリスクが伴います。持病がある場合には、合併症などの可能性が高い場合もあるので、不安な点があれば必ず各クリニックへご相談ください。
インプラントの手術や痛みへの不安を軽減する「静脈内鎮静法」ができる歯科を、治療費が安い順に3院紹介しています。
※インプラント治療には上記以外にも精密検査や麻酔費などがかかる場合があります。
※インプラント体や上部構造は、埋め込む位置や口内状態によって、素材や費用が変わる場合があります。
※アバットメントとは、インプラント(根にあたる部分)と義歯(上部構造)をつなぐパーツのことです。
※2019年9月17日時点での調査内容になります。
患者に寄りそってくれる
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