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インプラント治療を受ける際に、持病を持っている方は注意が必要です。それはインプラント治療にリスクを与える可能性があるからです。今回はそのなかで、貧血がある場合のインプラント治療について解説していきます。
貧血になると、血液の成分が基準値以下になり、体内の酸素不足で細胞の再生が遅れます(創傷治癒不全:そうしょうちゆふぜん)。その結果、傷口の回復が遅くなります。そのため、インプラント治療などで切開した傷あとでは、貧血の人は治りが遅く、細菌感染のリスクも高くなります。
貧血には感染症になりやすくなるリスクがあります。貧血の原因にもよりますが、赤血球だけではなく白血球や血小板も減ってしまう事があるからです。その要な場合、インプラント手術の傷口から感染症になってしまうリスクがあります。
貧血があってもインプラント治療を受けられる場合がありますが、主治医と相談することが必須です。主治医と歯科医師が連携して治療法を決定するのが理想です。ヘモグロビン濃度が減少すると貧血が進行するため、原則的にHb10g/dL以上を目標に医師の治療で濃度をコントロールする必要があります。
フラップレス手術とは、切開しないインプラント手術の方法です。創傷治癒不全が危惧される貧血では、ヘモグロビン数値を目標値にコントロールしてから、切開をしないフラップレス手術を選択すると、よりリスクが低減できるでしょう。
貧血は赤血球のヘモグロビン濃度が低下した状態で、鉄欠乏性貧血が一般的です。ヘモグロビンは酸素運搬に重要で、鉄が減るとその機能が低下し、頭痛や息切れなどの症状を引き起こします。インプラント治療は外科手術であり、貧血の状態ではリスクが高まります。腎機能低下による貧血では血圧管理が難しいこともあります。ヘモグロビンが10g/ml未満の場合、インプラント治療は延期されることが多いです。
ご紹介してきたように、貧血はインプラント治療に影響を与えるリスクファクターとなります。しかし、貧血でも治療を受けられる場合がありますので、貧血を治療している主治医に相談をしてみましょう。
【インプラント治療について】
インプラント治療とは虫歯や歯周病、事故などによって歯を失った場合に行われる治療の一つ。歯を失った箇所に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、歯を補う治療法です。一部の症例を除いて、原則保険が適用されない治療方法のため、クリニックによって費用が異なります。詳細は各クリニックへお問い合わせください。
【インプラント治療の機器について】
治療に使用するインプラント機器は、各クリニックによって厚生労働省・未承認の器具を用いることがございます。クリニックによって治療に用いる器具は異なりますので、医師に直接ご確認をお願い致します。
【インプラント治療の費用と期間】
インプラント治療は、一般的に1本25~45万円、期間は6ヶ月~12ヶ月程度と言われています。症状や埋入位置、歯科医院によって費用・期間ともに変動します。
【治療のリスク・副作用】
インプラント周囲炎や、金属部品に対する金属アレルギーが起こる恐れがあり、治療にはリスクが伴います。持病がある場合には、合併症などの可能性が高い場合もあるので、不安な点があれば必ず各クリニックへご相談ください。
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※インプラント治療には上記以外にも精密検査や麻酔費などがかかる場合があります。
※インプラント体や上部構造は、埋め込む位置や口内状態によって、素材や費用が変わる場合があります。
※アバットメントとは、インプラント(根にあたる部分)と義歯(上部構造)をつなぐパーツのことです。
※2019年9月17日時点での調査内容になります。
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